【研究紹介】台湾からゴキブリ属最大の新種ゴキブリを発見【新種発見】

ダイオウゴキブリ オス

発表のポイント

・台湾からみつかったゴキブリ類(昆虫亜綱)をダイオウゴキブリ(新種)として発表

・森林で分解者として有益な森林性ゴキブリ類の台湾での多様性解明を一歩進めた

 

 当園の柳澤静磨職員が所属する研究チームが、台湾から得られたゴキブリ属の標本を検討したところ、これまで知られていない種を発見し、これをダイオウゴキブリPeriplaneta giganteaとして2023年12月30日に新種記載しました。台湾産のPeriplaneta属(ゴキブリ属)のゴキブリはこれまで10種が知られており、今回の発見で台湾には11種のゴキブリ属のゴキブリが分布していることがわかりました。

 今回記載されたダイオウゴキブリPeriplaneta gigantea(ペリプラネタ・ギガンテア)は台湾のみに生息し、オスの全長が49.8~54.5 mmとなりゴキブリ属で最も大きいことや、オスの交尾器の形状から他種と区別することができます。

 本種は野外で採集されていることから、屋内に現れるような種ではなく、野外性の種であると考えられます。嫌われがちなゴキブリですが、彼らは生態系の1ピースであり、分解者として重要な役割を持っています。今回の研究によって、森林で分解者として有益なゴキブリ類の台湾での多様性解明が一歩進みました。

■発表雑誌: Japanese Journal of Systematic Entomology
■論文タイトル: Periplaneta gigantea sp. nov. (Blattodea: Blattidae) from Taiwan Island
■著者: Shizuma YANAGISAWA, Chih-Ting HSU, Yukiko HIGA and Shotaro OHGITA
■ 2023 年12 月30 日 出版

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